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    みんなに出会えて本当によかった−体育祭、文化祭
  体育祭は劇的な同点優勝
  「葛商に入って一番よかったのは友だちに出会えたこと」   と生徒会副会長の清水智美(2年生)は話す。
  「『高校時代の友人は生涯続くよ』といわれたことがあったけど、最近になって、ようやくわかってきました」
  友情の「きずな」を強くするのが、2大イベントの体育祭と文化祭だ。両方とも創立の年にスタートした伝統行事で、本番が近づくと葛商生たちもヒートアップする。
  平成14年(2002年)度は体育祭が6月7日、文化祭が10月5日に行われた。ちなみに、かつては体育祭と文化祭が続けて行われ、両方を合わせて「葛商祭」と呼んでいた時代もあったが、現在は別個に行われ、「葛商祭」といえば文化祭を指す。
  体育祭は3学年をたて割りにして、1組(橙団)、2組(赤団)、3組(紫団)、4組(緑団)、5組(青団)、6組(白団)の団対抗で行われる。1〜4組が商業科、5、6組が情報処理科だ。
  6月7日は快晴。悲鳴と歓声が交錯するなか、100メートル走、クラス対抗リレー(学年別と色別あり)、中距離走、大縄とび、綱引き、応援合戦に汗を流した。
  激戦が展開され、勝負の行方は最後の種目の「色別対抗リレー」に持ち越された。結果は青団と白団が830点で並び、劇的な同点優勝となった。応援部門では白団、マスコット部門では青団が優勝した。

  応援合戦に燃えた
  体育祭の目玉は、なんといっても応援合戦だ。団長を務めたのは1組が福田美保、2組が石川修平、3組が高橋泰裕、4組が石橋良介、5組が佐々木竜也、6組が佐々木香枝の、いずれも3年生。
  曲目の決定、踊りのマスター、衣装の用意、立ち位置の指定、入退場のやり方など、事前に準備しなければいけないことが山ほどある。団長や3年生にかかる責任は重い。
  応援部門で優勝した白団は佐藤いずみ(3年生)の発案で、野猿のラストシングル「FisFFight」を選んだ。3年6組は担任の鮎沢正治(商業)の顔(ネコにして)のイラストを入れた、そろいのTシャツをつくるなど、団結カが強い。
  練習が始まったときも、踊りが完全に決まっていない。声が出なくなったり、公園で夜遅くまで頑張ったり。3年生のなかで、もめごとが起きたこともあった。「でも優勝したので、そんな苦労はぜ−んぶ、ふっとんだ」 (佐々木香枝)。
  会場をわかせたのが、応援部門で2位になつた紫団の 「ウォーターボーイズ」。男子生徒が海水パンツ姿で登場し、盛大な拍手を浴びた。団長の高橋は平気だったが、しりごみする他の男子を説得するのは、大変だった。
  どの団長も悩んだのが「アルバイトなんで」といって帰られること。「しかたない」と開き直って頑張るしかなかった。

    「きっかけは葛商から」
  文化祭は「1年間の行事で、もっとも葛商生がカを入れている」(江藤真弓、3年生、前生徒会長)行事だ。
  「4月には第1回文化祭実行委員会を行い、参加団体の企画も7月には決まっていますが、実際に文化祭の準備が始まったのは夏休み明けてから。目の色が変わってきたのは、やっと1週間前くらいからでしたね」
  と文化祭実行委員長を務めた鈴木理恵(3年生)は苦笑する。5月には実行委員の分担も決まり(渉外広報、全体装飾、演芸)、テーマも「きっかけは葛商から」と決定した。6月半ばには各クラスの希望企画を出してもらい、調整した上で、7月初めには最終決定した。
  ポスターとプログラムの表紙は柳本小百合(3年生)が描いた。ポスターは葛飾野高校、本所工業、江東商業など近隣の高校、中学校、地域などに張らしてもらった。
  当日は正門前や校舎で、模擬店(3年生各クラス)、筋肉番付(1−1)、駄菓子屋(114、1−6)、宝くじ(2・1)、風せん(2・2、2・5)、縁日(2・3、2・4)、写真屋(2−6)、韓国、朝鮮の衣&食文化紹介(外国文化研究部)などが、にぎやかに。
  「文化祭にはPTAも出店しています。手作りのきんちゃく、人形、ハンカチなどを販売しました。お茶は無料で。結構、好評でしたね」
  と前PTA会長の猫矢絵美子は話す。体育館では「ダンス部」「演劇部」「吹奏楽部」「金子直美(保健体育)先生と仲間達」「武田勝(国語)ライブ」の公演が行われた。武田はギターとハーモニカを巧みに操り、長渕剛やゆずの曲を歌いあげた。次の演目との時間があいた時には、実行委貝長の鈴木の司会で、急きょ「ジャンケン大会」を行い、場をつなげたこともあった。
  「今年は結構入りましたね。席が余らないぐらいでした」(副実行委員長の審問美智子、3年生)実行委員をまじめにやると、展示を見ている時間がない。審問は1年のときは自分のクラスの駄菓子屋に張りつき、2、3年は実行委員を務めたので、文化祭をじっくり見たことがないそうだ。

  そろいのハッピを自費で購入
  当日4時から体育館で行われる後夜祭は生徒会役員が担当するイベントだ。有志によるバンド演奏、ダンス披露のほか、カラオケ大会、早飲み大会を行った。
  司会は生徒会役員の田中敬太(2年生)と大石洋(2年生)が務めた。早飲み大会はコップに入れたウーロン茶を、どれだけ早く飲み干すかを競うもの。
  「ハンディをつけなきやと思って、男子は音譜型のストロー、女子は単に長いストローにしたんですが、あまりに男子に不利だったので、途中で男子は長いストロー、女子は普通のストローに変えました」(前生徒会長の江藤)
  結局、優勝者は3年生の女子だった。
  現生徒会副会長の清水はバンドのボーカルとしてステージにあがり、矢井田瞳の歌を2曲ほど熱唱。歌い終わると、1人の3年生男子がステージに駆け上がり、いきなり清水に告白した。会場がかたずを飲んで見守るなか、清水の返事は「ごめんなさい」。会場は「お−っ」と、どよめいた。
  生徒会は文化祭でも豪華景品があたる「抽選会」を実施。そろいのハッピを自費で購入するほど気合が入っていた。
  生徒会役員は会長のほか、副会長2人、書記4人、会計2人、会計監査2人からなる。平成14年(2002年)11月21日に行われた役員選挙で、大場枝里子(2年生)が新会長に信任された。
  「普段からみんな気さくで、全然気をつかわなくてもいいんです。何かあったら、男女の別なく、自分のことのように心配してくれます。なんでもいいあえるのが葛商生のよさじゃないでしょうか」
  と大場。草創期からの「仲のよさ」は現在もしっかりと受け継がれているようだ。

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