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2005.07.27
葛飾商業野球部情報・・・2005年「夏の高校野球東東京大会」

葛商、ベスト8に散る。
葛商ナインよ、胸を張れ。都立で一番最後まで残ったんだ。都立で一番強かったんだ!

■7月23日(土)東東京大会第5回戦/11:30〜 神宮球場芝浦工大高戦。

芝浦工大高 0 0 0 1 0 0 0 2 3 6
都葛飾商 0 2 2 0 0 0 0 0 1 5
当日の写真--->>> 

(芝)山崎−板垣
(葛)加茂川−山田
∵三塁打 高橋(芝) ∵二塁打 竹達(葛)、高橋(芝)

都葛飾商、魔の九回
芝浦工大高が1点リードされて迎えた九回、相手守備の乱れに足を絡めて同点。鈴木の2点適時打で勝ち越した。都葛飾商もその裏、敵失で1点を返す粘りを見せたが、12奪三振の力投を演じた芝浦工大高の主戦・山崎の前に力尽きた。

●都葛飾商・柏原監督「負けたのは力不足だけれど100%以上の力を出せた」と私立の強豪を苦しめたことに胸を張った。

▼各紙新聞記事

東の都立勢消える
       =亡き父胸に「全員野球」=

「全員野球」を掲げ、東大会の都立勢で最後まで残った都葛飾商。芝浦工大高戦でも八回までリードを守り、シード校を追い詰めた。
チームをまとめてきたのが、落合幸輔主将(3年)。試合後のロッカールームで泣き崩れる3年のチームメートを「キャプテンはおれ一人じゃない。最高の全員野球ができた」と気丈に励ました。

都葛飾商は昨夏、初戦で足立学園に1点差の逆転負けした。その試合には、父・直隆さん(当時55歳)が初めて観戦に訪れ、「いい仲間に囲まれて幸せだな」と喜んでくれた。しかし、その4日後、心不全で倒れ、帰らぬ人となった。
「母親に負担をかけたくない」と、野球をやめることも考えた。しかし、母・政枝さん(53)は、逆に息子を激励した。
「チームメートや応援してくれた人たち、お父さんの気持ちをむだにしないで」
この言葉でふっ切れた。父親の葬儀の直後から、新チームの主将として率先練習に参加した。
今年の4月に就任した柏原周作監督(28)の提案で、監督との間で交換日記を始めた。新入部員の退部が続くなどチームの問題や、自分の悩みを書き込んだ落合主将のノートに対し、監督からは「みんなで相談しなさい。それが『全員野球』だ」という言葉が返ってきた。すべてを部員全員で話し合って解決する。都葛飾商の「全員野球」が急速に根付いていった。

この日の芝浦工大高戦。逆転された後の九回裏、1点差に迫った。「あれが全員野球の集大成だった。胸を張ろう」。監督のこの言葉を聞いた後、チーム輪から離れた落合主将の目から、こらえていた涙があふれた。「全員が最高の仲間でした。本当に幸せです」

(笹島拓哉)
=7/24読売新聞=

小さなエース威風堂々

球数は160球を超えていた。九回表、都葛飾商のエース、加茂川洋平君にとって最後のピンチ。シード校の意地を見せる芝浦工大高が一死満塁と攻め立てる。点差は1点。
「110球を越えると球が浮く」と見ていた都葛飾商の柏原周作監督だが、この修羅場をエースに託した。加茂川君も「ここが山場、疲れはない」。打者は相手のエース山崎雄飛君。その2球目。失投ではなかった。だが、内角ぎりぎりを狙った球は山崎君の左ひじに当たった。押し出しで同点。しかもこの回2個目の死球。それが配球に微妙な影響を与える。二死後、鈴木一彦君に外角のスライダーを中前にはじき返され逆転。これも失投ではなかった。「上手に打たれた。本当は2球内角を見せておきたかったが、死球が続いたので」
「コントロールがとりえ」という加茂川君。この日も、内角を突く直球と、ひざ元に決まるカーブを有効に使い、七回まで6安打1失点。打線も序盤に4点をあげ、主導権を握っていた。だが、機動力を持ち味とする芝浦工大高相手に、毎回のように走者を背負っての投球。「走者のリードも大きいし、気を使って大変だった」。じわじわとプレッシャーがかかる。
「最終回は早く終わりたいと、ちょっと焦ったかもしれない」。自慢の制球が最後に少しだけ乱れた。

身長166センチで体重50キロという華奢な体。味方がミスしても笑顔を絶やさない。「自分が笑っていれば、みんなが楽に守れるから」。加茂川君の今大会は4試合で9失点と堂々の成績。「楽しかった」今大会をこう締めくくった。
「ちっちゃくてもコントロールが良ければ大きな打者を抑えられるんです」=神宮


泣き崩れる仲間を起こし
励ます加茂川君(中央)

練習重ねた走塁。好機つくり逆転。(芝浦工大高)


芝浦工大高−都葛飾商 9回表芝浦工大高1死一、二塁、打者深津のとき、重盗で二塁走者堀口は三塁へ。三塁手仙波=神宮

「最後のアウトコールが聞こえるまでは、絶対にあきらめない」。芝浦工大高の、その粘りが勝利を呼び込んだ。
八回裏、芝浦工大高は前半の失点を取り返す勢いで、都葛飾商に1点差まで詰め寄った。九回表一死一、二塁。芝浦工大高の八木久則監督が出したサインは「重盗」。
練習では特にバントと走塁に力を入れてきた。
重盗は「思い切った作戦」に映ったが、「自分たちがやってきたことを出すだけ」と八木監督。見事に成功させた後、一死二、三塁から連続死球を誘い、押し出しで同点に。二死後、打席に立った鈴木一彦君がスライダーを中前に打ち返し、2人がかえった。

エース山崎雄飛君は前半、変化球が入らずに苦しんだ。次は強豪の世田谷学園。「低めの投球を心がける。何より気持ちで負けないように」=神宮

=7/24朝日新聞=

”奮闘”小さなエース 171球力尽く
      葛飾商・加茂川洋平投手

「葛商エース全球入魂」−。帽子の裏にマジックで書き込み、ここまで戦い抜いてきた。身長166センチ、体重50キロと体格的には恵まれていないが、走り込みで下半身を鍛え、制球力をつけてきた。「小さくても大きな打者を抑えられることを証明したい」と、この日の試合に臨んだ。

自分の配球から野手の守備位置を指示し、勝負球の外へ落ちるカーブで順調に相手を打ち取っていったが、九回表に「早く打ち取って終わりにしたい」と焦りが出た。1点リードで一死満塁。得意のカーブは死球となり押し出しの同点に。
「ねらい通りインコースを突いたが相手が踏み込んだ。僕のミスじゃない」。気を取り直して再び後続の打者へ勝負に行ったが、適時打で逆転された。「インコースを攻めたかったが、前の死球を意識してしまい投げることができなかった」と悔やんだ。

九回171球。魂を込めて投げ続けた小さなエースは、試合終了とともに涙ぐむ顔を帽子で覆った。柏原周作監督は「投球数はすでに限界を超えていた。よく戦った」と力投をたたえた。

 (広谷雅臣)
=7/24産経新聞=

■7月21日(木)第4回戦/12:30〜 大田スタジアム/都小山合戦。
ベスト16!

都小山台 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1
都葛飾商 0 0 0 1 0 1 0 0 X 2

(小)小堀、佐藤−永田
(葛)加茂川−山田
∵三塁打=仙波(葛)  ∵二塁打=柿崎(小)
都葛商は六回、三塁打の仙波を山田が犠打でかえして勝ち越し、逃げ切った。都小山台は、九回三塁まで走者を進めたが、攻めきれなかった。

■7月19日(火)第3回戦/ 葛飾商業 4−1 都立葛西工業

■7月16日(土)第2回戦/12:30〜 江戸川区民球場/葛飾商業VS立教池袋
7回コールド勝発進! 

立教池袋 0 0 1 0 0 0 0 1
都葛飾商 3 2 0 0 0 4 X 9

(立)斉藤隼−小沢
(葛)加茂川、堤−山田
∵三塁打=保角、仙波(葛)  ∵二塁打=中野、落合(葛)

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