東京都立葛飾商業高等学校長(平成24年度) 石 公 一
誠実 勤勉 希望
本校は、昭和23年4月の学制改革に伴い創立された定時制課程独立校の都立葛飾野新制高等学校新宿分校です。その後、金町分校、金町高校と校名を変え、昭和37年に都立葛飾商業高等学校として発足しました。今年で全日制課程は53年、定時制課程は66年を迎える商業高校です。
「誠実」 「勤勉」 「希望」を教育目標に掲げ、基礎から発展段階まで学力を向上させ、高度な資格取得を実現させるとともに、学校生活の中で人としてのマナーや社会生活のルールを学び、活動的で豊かな創造力のある一人の人間として、また社会に貢献でき経済的自立できる生徒の育成を図っていきます。
葛飾商業高校においては、教職員と葛商生が一体となって、地域に根ざした商業高校として「良き教員・良き学校・よき生徒」を目指して教育活動を着実に展開していきます。
《全日制では》
葛商では、葛商生の進路希望決定率100%に向けて、入学から卒業までの3年間を見通した一貫した進路指導(キャリア教育)を実施しています。卒業後すぐに社会で即戦力として活躍するため、また大学・専門学校で専門科目をさらに深く学ぶための基礎的な知識や技能の習得に力を入れています。その指導の一貫として資格の取得を重視しています。基礎的資格である全商簿記、情報処理、ワープロ、珠算・電卓3級の資格取得率は80%以上となり、昨年は国家資格であるITパスポートに2名合格しました。卒業するまでに全生徒が各種検定1種目以上1級取得を合言葉に資格取得の充実を図っていきます。また、2年生2名が全商英語検定1級に合格し、現在はSTEP英検準1級取得を目指しています。ビジネスマナーはもちろんのこと『整理・整頓・清潔・清掃・作法・躾』の6つのSを実施します。さらに、生徒の自主性を育成するために、生徒会活動の活性化をめざしてリーダー研修会・ボランティア合宿を実施しています。地域交流においても、昨年度は多くの部活動に参加する生徒や生徒会役員を中心に、地域行事に参加しました。今年度も積極的に地域行事に参加し、地域との関わりを深めていきます。
今年度は東京都教育委員会より、「規範意識向上推進モデル校」の指定を受けました。東京都の「生活指導統一基準」に基づいた指導等の実践・検証を他校にさきがけて実施します。特に身だしなみ、挨拶・礼儀等ルールやマナーを遵守できる生徒を育成していきます。
現状に甘んじることなく、葛商は「学力の向上・規範意識の向上・部活動の充実」の三つの柱で、常に生徒が活躍する場をさらに拡大させながら、教育活動を発展充実させ前進していきます。
《定時制では》
10代から40代までの葛商生が同じ学び舎で学校生活を送っています。外国籍生徒も在籍し一緒に学んでいます。様々な経験・体験や学習歴を持つ生徒に、普通科目の基礎的な学力を定着させるとともに、漢字能力検定や商業科の各種技能検定合格をめざしています。全日制と同様に「葛商ミニマム」を策定し基礎学力を定着させるとともに、わかる授業を実践しています。また、土曜日補習や夏休み特別講座の実施、高卒程度認定試験受験希望者への個別指導など、生徒一人ひとりに対して丁寧にわかりやすく指導しています。平成25年度はのべ112の検定に合格しました。また、日商簿記検定2級に1名合格しました。進路指導では、4年間の進路指導計画に基づき、進路決定率100%を目指して、面談指導に磨きをかけながら足立サポートセンターやハローワークとの連携を重視した指導を行っています26年度は、進路支援モデル事業対象校として、外部関係機関と連携したきめ細かい進路指導を展開します。学校行事や部活動も活発です。生徒会を中心に葛商生全員で体育祭や文化祭を創り上げています。部活動では、地域に根ざした活動(月1回の葛飾野菜の販売)続けるマーケティング部をはじめ、全国大会で活躍する自転車競技部やソフトテニス部のほか、陸上部、バスケットボール部、硬式テニス部、音楽部、芸術部など、葛商生の交流の深まる多くの部が活動しています。また、生徒との面談を重視した丁寧な指導を行っています。これらの様々な活動を通して、学校定着率80%以上を目指して、さらなる教育活動の充実を図っていきます。
|