一昨年秋に起こった「リーマンショク」に端を発した「100年に一度の大不況」といわれる、日本経済が低迷する中、厳しい環境で迎えた第46回生の進路は就職、進学を合わせて全員の進路が決定しました。
これは進路指導部の先生方の努力と、内定がなかなか決まらいという環境にもめげずに頑張った生徒の努力の賜物だと思います。
求人は業種・職種を問わず大幅に減少し、全国の新規高卒の求人倍率は0.7倍(8月末時点)であり、葛商でも大幅に減るなか、11月には学校の求人が枯渇し、進路指導部では求人WEBを利用するなど就職先開拓に努めたそうです。
9月の時点で受験1社目の合格率は6割(例実績は8割以上)にとどまり,進路指導部の先生方は「大惨敗」とガックと肩を落とされたそうです。しかし、その後東京都全体の就職内定率が発表となり、その数値が30.4%であることがわかると、逆に厳しい経済環境下で葛商の内定率は際立って高かったことがわかりました。
東京の就職事情は、地方経済の疲弊化から、地方の高校生が東京に就職先を目指すなど、さらに大学生や専門学校生徒との競合もあり激烈を究めているそうです。
第46回(平21年度)卒業生は全員の進が決まりましたが、経済状況は厳しさが増す事はあっても好転のきざしなく、進路指導の新たな対応に迫られています。
また、厳しい環境を乗り越えていくには、それに打ち勝てる生徒の質の向上が求められています。
第46回生の状況をみても運動部の生徒の進路決定は早いという傾向がはっきり出ているそうです。
理由として、運動部に求められる「規律」「あいさつ」そして苦しい練習に耐えた「根性」=精神力の強さが挙げられると思います。
今、葛商の校風や生徒の質が向上したという事実や、地元での葛商の評価が高まっていますが、その一方で児童館館長の「葛商の生徒さんに、もっとマナーをしっかり身につけさせてほしい」という声があるように、世間の厳しい目に耐えうる葛商生となるには、生徒や保護者の自覚が大切になってくると思います。
進路の決定では周辺の高校もライバルになります。修徳高校や共栄学園の生徒の姿と比べて葛商の生徒はどうでしょうか?
学校では、進路指導体制の改革や、公務員や大学進学への道の拡大などに努め、卒業生の進路確定100%を目指しています。
生活指導部の課題として、遅刻が多いことと制服のきちんと着用しないということが挙げられているようです。遅刻は社会においては「最低マナー違反」であり軽蔑されます。だらけた制服姿は精神のタルミ、心構えの欠如として世間からは見られます。
学校がいくら努力しても生徒に自覚がなければ進路先の道は開けません。
葛飾商業高等学校のスローガン「君の未来はここからはじまる!!」が実現するのか「君の破滅はここからはじまる!!」となってしまうのかは個々の生徒諸君の自覚と努力にかかっています。
「努力は嘘をつかない」=47回生の全員の進路が決定することを祈っています。