東日本大震災で大きな被害を受けた東北のチームで唯一、春夏連続出場した光星学院(青森)。同校の女子マネジャーにとって、今回の甲子園は、春には訪れることができなかった夢の舞台だ。
|
アルプススタンドから声援を送る光星学院マネージャーの斗沢優希さん(左)と佐京翼さん(有吉広紀撮影) |
被災当日、チームは沖縄で合宿中だった。センバツには、地元に戻らず直接関西入りした。だが、地元の青森に残っていたマネジャーの佐京翼さん(17)と、斗沢優希さん(17)は、交通インフラが完全に復旧していなかったことなどから、駆けつけることができなかった。佐京さんは「作っていたお守りも渡せず、ショックだった」と振り返る。
青森大会の決勝戦前。仲井監督はマネジャーに「選手は、おまえたちを絶対に甲子園に連れて行くと言っていたぞ」と伝えた。照れからか、普段はほとんど感謝の言葉を口にすることがない選手らが胸に秘めた熱い思いは、彼女らを感動させた。
そして、8年ぶりとなる夏の甲子園出場−。アルプススタンドには佐京さん、斗沢さんだけでなく、春には1人も来られなかった応援団が250人以上集結し、チームを後押しした。
チームは期待に応え、17安打16得点を奪っての快勝。チーム一丸となって、聖地を満喫する日々はまだ続く。(藤原翔)
産経新聞 2011/08/11 20:06配信
|